蜜味センチメンタル
熱を帯びた視線に射抜かれ、羅華は小さく息を呑んだ。
胸の奥がふるえる。でもそれは、決して嫌な感覚じゃなかった。むしろ……
「……うん」
震える声で、ゆっくりと頷いた。
ふたりの唇が、もう一度重なる。
浅く、深く、名前を呼び合うように。
那色の手が、ゆっくりと羅華の頬に触れる。細い指先がやわらかく羅華の髪を梳き、首筋をなぞり、肩を撫でる。
どこまでも優しく、けれど抗えない熱を孕んでいて、羅華の吐息が震えた。
唇が、肌が、互いを探るように何度も重なり、
羅華の胸元が那色の手で静かにほどかれていくたびに、身体の奥が熱くなる。
どこまで触れられても足りない。
どこまで愛されても、もっと欲しくなる。
「羅華さん…気持ちいい?」
「…ん、きもちい……那色くん、すき……」
手を那色の背に回し、静かに抱き寄せる。
息が重なり、肌が擦れ合う。ゆっくりと、深く繋がっていく。
「……羅華さん、可愛い。…かわいすぎて……我慢できない」
「……いいよ。私も……欲しいから」
その言葉が引き金だった。
違和感は最初だけで、あとはただ押し寄せる波に飲まれた。快感の底で何度も名前を呼び合い、汗ばむ肌が夜の闇に浮かぶ。
幾度となく身体を重ね、ふたりは寄り添ったまま静かな眠りへと落ちていった。