私の愛した彼は、こわい人
タクトと一緒にいられないのはもちろん、ジンさんとの関係も終わらせないといけない。こんなことになってしまったんだから。
そう思うのに、胸の奥が痛くて痛くてたまらない。
「ふーん。それがアスカの答え?」
面白くなさそうな顔をして、タクトは両腕を組んだ。
「子供はどうするつもり? まさか、産む気じゃないよね?」
「それは……」
タクトの容赦ない問いに、即答ができない。こんな自分が心底憎ったらしい。
「……もういい。面倒だから堕ろせよ」
刃物のように鋭い口調で、タクトはそう言い放った。とんでもないひとことに、私は顔をしかめる。
「アスカと一緒にいられないなら、腹の子供に価値はない。中絶費の半分は出すから堕ろしてくれ」
「おいコラッ、いい加減にしろ! 命をなんだと思ってる!!」
ジンさんが金切り声で大絶叫した。今にも殴り飛ばしそうな勢いで拳を翳している。
「ジンさん、やめて……」
「でもアスカ!!」
「お願い。落ち着いてください」
タクトが簡単に口にした言葉はあまりにも酷すぎる。価値がないだなんて。どうしてそんな酷いことを言えるの。
でも。どれだけ悔しい思いをしても、今は冷静にならなきゃ。
私の訴えに、ジンさんは眉間にしわを寄せた。震えながらも拳を引っ込める。
そう思うのに、胸の奥が痛くて痛くてたまらない。
「ふーん。それがアスカの答え?」
面白くなさそうな顔をして、タクトは両腕を組んだ。
「子供はどうするつもり? まさか、産む気じゃないよね?」
「それは……」
タクトの容赦ない問いに、即答ができない。こんな自分が心底憎ったらしい。
「……もういい。面倒だから堕ろせよ」
刃物のように鋭い口調で、タクトはそう言い放った。とんでもないひとことに、私は顔をしかめる。
「アスカと一緒にいられないなら、腹の子供に価値はない。中絶費の半分は出すから堕ろしてくれ」
「おいコラッ、いい加減にしろ! 命をなんだと思ってる!!」
ジンさんが金切り声で大絶叫した。今にも殴り飛ばしそうな勢いで拳を翳している。
「ジンさん、やめて……」
「でもアスカ!!」
「お願い。落ち着いてください」
タクトが簡単に口にした言葉はあまりにも酷すぎる。価値がないだなんて。どうしてそんな酷いことを言えるの。
でも。どれだけ悔しい思いをしても、今は冷静にならなきゃ。
私の訴えに、ジンさんは眉間にしわを寄せた。震えながらも拳を引っ込める。