理想の彼氏の作り方~イケメン王子と愛のクリスマス~
「苺……!」

 真剣な声で直人は、わたしに手を伸ばす。

「苺。
 そんなヤツと一緒にいちゃ、ダメだよ!
 見かけだけに惑わされて、ココロとカラダを傷つけちゃ、ダメだ!」

 だけども。

 伸ばされた手を先輩は、乱暴に振り払った。

「……何アツくなってるの?
 莫迦?
 外見こそが、一番大切なモノなのに」

 竜樹先輩は、くすり、と笑う。

 そして。

 わたしを後ろからふわりと抱きしめて。

 ぞっとするほど甘い声で、ささやいた。

「……こんな。
 ヒトのデートをぶち壊す。
 ストーカーみたいな暑苦しいデブ、放っておいて行こうぜ?
 知ってる?
 男ってね。
 好きなヤツとは、必ずセックスをしたい、って思うんだよ?
 僕だってそうだし。
 このデブだって、例外じゃない。
 姫野、お前は、こんなみっともないブタに、抱かれたいの?
 カラダ中、さわられたいの?」

 キレイな顔をわたしに見せつけるように近づけて、先輩は、笑った。

「美人の姫野には、やっぱりカッコいい僕の方が釣り合うと思うよ?
 ……ここがイヤならホテルでも。
 僕の部屋でもいいや。
 ……続き、しよ?」
 
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