無自覚男子にキュン!
なんとか長い長い午前中の授業が終わり、皆がグループを作り出しお弁当を広げ始めた。
私はといと、完全に初日ぼっち弁当を極めている。
なーんて、そうなることは自分でも明らかに分かっていたことだから驚きも悲しみもない。
航くんは青空くんと「購買に行こう」と約束し合っていて、すでに教室にはいなかった。
親がせっかく作ってきてくれたお弁当を………
「ん………」
あ、あれ!?
お弁当が………ない。
朝の記憶を思い返してみたけど、私の記憶に、私がお弁当入れのバッグを手に持った記憶がゼロだ。
ぼっち弁当どころか、ただの"ぼっち"になっていた。
「あなた相当変わってる動きするのね」
「え?」
声をした方を見ると、今朝私が一方的に話しかけたあの子がいた。
「購買、すぐ売れ切れちゃうらしいわよ」
「えっと」
「……ほんっとに察しが悪い!私上にお姉ちゃんがいるの!この情報は間違いないわ。いいから行くわよ!」
「ほら!」と言い、私の腕をとりズカズカと歩き出す。
必然的に前を歩くその子の茶色い髪がフワフワと靡かせていて、勿論歩き方は機嫌の悪さが滲み出ていた。
「あの…ありがとう」
きっとこの子なりの最大限の優しさであることは伝わっている。