モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

「なになになに? オジサン知りたいなー」
 早野は軽い口調であかりを誘う。
「あかりー、もう仕事終わりでしょ? ぼくもなんだ。ということで飲みに行こうよ」
「いや、……私は」
 それでも真面目なあかりは自身の口から出た言葉を撤回する勇気はないようだ。早野は無理やり話をまとめる。
「はい、決まり! ということで残りの仕事チャッチャと片付けちゃって」

 聞く耳を持たない早野にあかりは再度嘆息し、――それでも内心ホッとして――命じられた通りさっさと残りの仕事を片付けたのだった。


「なにそれ、そんな面白いことになってるの?」
 警察官御用達の安居酒屋で早野と対面して座ったあかりは、彼に洗いざらい白状した。 
 颯からプロポーズされたことも、理貴にキスをされたことも。そのことで兄と弟に苦言を呈されたことも。
< 113 / 230 >

この作品をシェア

pagetop