モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
頭にその言葉がよぎった瞬間、あかりの体が不自然に跳ね上がった。
やっと口を離した颯は、彼にしては珍しく不快そうに眉を寄せた。
「妬けるな」
そう言って三度塞がれた唇は、容赦がなかった。
舌を絡めたかと思うと、上の歯の裏側を舌先で突かれる。背筋にゾクッとした感覚が走ったかと思うと、膝から力が抜けた。
頭の後ろと腰に回された颯の腕のお陰で崩れ落ちることはなかったけれど、あかりは彼に体を預ける形になってしまう。
「ふっ……んっ!」
あかりの口から漏れる声に、颯はますます責め立てるように舌を絡める。
自分とのキスの感覚を忘れていたのを、理貴との口づけを先に思い出したことを叱るように、颯は強引に、でも一つ一つあかりの記憶を引きずり出すように丁寧に口内を弄る。
執拗といっていいくらい丁寧な颯の口づけに、様々な思い出が呼び起こされる。