モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
残っているのは愛か情か
泣いたあかりを颯が部屋まで送っていったのは必然だった。そのまま慣れた様子であかりの部屋に上がってくるのも、唇が重なるのも。
前回すんでのところで邪魔が入ったことを根に持っているかのように、颯は執拗に唇を重ねてくる。
「はや……てさっ……んっ!」
角度を変えるために一瞬触れているところが離れたタイミングで口を開くあかりだったが、颯は黙れと言うように再び唇を塞がれる。
今度は、歯列を割って舌が入ってくる。
厚みがあって、でも繊細にあかりの舌を捉える颯のソレは、慣れ親しんだモノであってキューッと胸が締め付けられる。
颯とキスをするのが好きだった。電子タバコ独特の香りをまとわせながら、半ば強引に唇を重ねてくる彼が好きだった。
なのに。
(理貴のとは……違っ……)