モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています


 ※

「あかり」
 颯の呼びかけであかりは過去から現実に戻ってくる。
 呼びかけた方へ体を捻ったあかりに、自身の腕を枕にしながら体を横にした颯は、覗き込むように瞳を見つめていた。
 先程の甘酸っぱい思い出に引っ張られているのか、あかりは変にドギマギしてしまう。

 颯はしばらくあかりを無言で見つめる。暗いが目が慣れているため、颯がどんな顔をしているのか一目瞭然だ。
 颯は昔あかりを諭した時と同じように、彼女のことを慮った目をしていた。
 
「やっとオレを見たな」
 颯はフッと笑った。恋に落ちた時と同じ顔で笑った颯は、あかりのおでこを指先で弾いた。
「ったぁ!!」
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