モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

揺れる天秤


 別に理貴の帰国を待ちわびていたわけではない。だけど、予告していた帰国の日、理貴からの連絡はそっけないものであった。

『ごめん、しばらく会うの難しい』

 簡潔なメッセージにあかりはカチンとする。
 あれだけアピールしてきたのに、急に手のひら返しをしてくる理貴に腹を立てていたのだ。
 このままメッセージを送ったら暴言を吐いてしまう。顔を見れないやり取りなのだから余計に。 だからあかりは大人げないとは思ったが、既読スルーを決め込むことにしようと画面を閉じようとしたその時。

 シュッという音を立てて、理貴からもう一つメッセージが届いた。

『俺が好きなのはあかりちゃんだけだから。お願いだから信じていて』

 理貴の懇願のようなメッセージに疑問を感じなかったわけでは無いが、あかりはそのまま画面を消したのだった。

 あとで散々後悔するということも知らずに。
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