モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

「理貴」
『なに、あかりちゃん』
「あのさ、……ショックだったんだよね、正直。あの写真」
『……えっ!?』
 突然のあかりの告白に電話口で理貴が息を呑む気配がする。理貴が固まっている間にあかりは残りの気持ちを伝えることにした。
「そこで理貴の存在が思いの外、大きいことに気づいて。でも颯さんが、仕事抜け出して家に来てくれて、……キスされて揺らいだ」
『……そっか』
 あからさまに落ち込む理貴に、あかりはけど、と続ける。
「けど、翌朝理貴の会見を見て……。理貴が怒っているのを見て、また揺さぶられた」
『うん』
「だからおじい……祖父のところに行って、雑念が消えるまで竹刀振って……。びっくりするくらい鈍ってたから師範にどやされて、勘が戻るまで散々打ち込まされた。……おかげで明日筋肉痛確実だよ」
 あかりと祖父の姿がありありと想像できたのだろう。電話の向こうで理貴が笑う。あかりもつられて少し笑って、口を開いた。
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