モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています



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 理貴の会社は、駅にほど近いオフィスビルの一角にあった。建物はすぐにわかったのだが、入口がわからなくて何度か周辺を行ったり来たりしていたあかりは、何十社も名前が書いてある案内板を見つけてホッとする。理貴の会社が入っているフロアはわかっている。あとは社名を探すだけだ。

「あ、あった」

 会社概要によると、三十七階建ての七階に理貴の会社が拠点を移したのは半年ちょっと前だった。ちょうどあかりと再会した頃である。
 ここに来る前は、売上もいいのだし、どうせ移転するならもっと高層階に事務所を構えればいいのに、と疑問に思っていたがその謎が解けた。
 理貴の心遣いが見て取れたからだ。
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