モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
「あかりちゃんが初恋……なのは本当だよ。そして今の僕がいるのもあかりちゃんのお陰」
初恋、という言葉を宝物のように発言する理貴の顔は、初めて見るものだ。あかりは急に男の顔になった理貴に動揺してしまう。
「そう……なんだ」
「うん」
あかりの戸惑いをよそに、理貴は何かを懐かしむように目を細める。
「あかりちゃんが警察学校行く前に会った時に告白しようと思ったんだけどさ、結局できなくて」
先日も言っていた、あかりの記憶から抹消されている再会の話だ。
「ごめんね。全く会ったこと覚えていなくて」
あかりが詫びると理貴は笑った。
「仕方ないよ。だってその時、あかりちゃんめっちゃ落ち込んでいたし」
「え?なんで?」
「彼氏に振られたって」
あかりは頭を抱える。
(なんか……思い出してきた……)
おぼろげながら封印していた記憶が蘇ってくる。