モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
バッと弾かれたように二人は体を離すと、音源の方を見た。
颯のズボンのポケットから鳴り響くそれは、二人には耳慣れたものだった。
颯が小さな機械を取り出すと、ため息をつきながら操作しながら耳に当てる。
「はい、山科です」
あかりは聞こえない位置まで離れて颯の電話が終わるのを立って見守る。
呼び出しだろう。ただでさえ帰れない日や呼び出しが多いのに、警部補に昇進してますます忙しくなったのだ。
何度か「はい。はい」と頷いた颯は早々に電話を切ると立ち上がった。
「悪い、呼び出し」
「うん」