失恋相手と今日からニセモノ夫婦はじめます~愛なき結婚をした警視正に実は溺愛されていました~
「それは俺が警察官で、光希の兄だからか?」
光輝さんの言葉に素直にうなずこうとする。十分な理由だ。けれど――。
「……そう、ですね。でも、それ以上に光輝さん自身を信じています。ありえないですけれど……万が一なにかあったら、光輝さんを信じた自分の見る目のなさを呪うだけですよ」
苦笑して答えつつ気づいた。振られ方がひどくて彼を責めて勝手に失望したけれど、光輝さんはそれだけの人じゃない。光希にとって素敵な兄で、今も昔もこうして私の心配をして気にもかけてくれていた。
実らなくても、彼を好きになったのは私自身の意思だ。
「帰りますね。ご忠告ありがとうございました」
小さくつぶやき、私は立ち上がる。
少しだけ気持ちの整理ができた。これできちんと終わりにしよう。
「まだ、話は終わっていない」
ところが不意に腕を取られ、心臓が跳ね上がる。相変わらず彼がなにを考えているのかわからない。
触れられたところが熱くて、動揺を悟られないように自分から話題を振る。
「あ、あの……。光輝さんも妹の友達ってだけで異性を簡単に家にあげちゃだめですよ? 誤解する人もいるでしょうし、それこそ私があなたになにかされたとか、でっち上げて後から言いふらす可能性だってあるわけで……」
もちろんそんな真似はしないけれど、とにかく早く開放してほしい。
「君はそんなことしない」
ところが彼はきっぱりと言い放った。
光輝さんの言葉に素直にうなずこうとする。十分な理由だ。けれど――。
「……そう、ですね。でも、それ以上に光輝さん自身を信じています。ありえないですけれど……万が一なにかあったら、光輝さんを信じた自分の見る目のなさを呪うだけですよ」
苦笑して答えつつ気づいた。振られ方がひどくて彼を責めて勝手に失望したけれど、光輝さんはそれだけの人じゃない。光希にとって素敵な兄で、今も昔もこうして私の心配をして気にもかけてくれていた。
実らなくても、彼を好きになったのは私自身の意思だ。
「帰りますね。ご忠告ありがとうございました」
小さくつぶやき、私は立ち上がる。
少しだけ気持ちの整理ができた。これできちんと終わりにしよう。
「まだ、話は終わっていない」
ところが不意に腕を取られ、心臓が跳ね上がる。相変わらず彼がなにを考えているのかわからない。
触れられたところが熱くて、動揺を悟られないように自分から話題を振る。
「あ、あの……。光輝さんも妹の友達ってだけで異性を簡単に家にあげちゃだめですよ? 誤解する人もいるでしょうし、それこそ私があなたになにかされたとか、でっち上げて後から言いふらす可能性だってあるわけで……」
もちろんそんな真似はしないけれど、とにかく早く開放してほしい。
「君はそんなことしない」
ところが彼はきっぱりと言い放った。