失恋相手と今日からニセモノ夫婦はじめます~愛なき結婚をした警視正に実は溺愛されていました~
あくまでも求められたら、だ。なにもないまま結婚生活を送るかもしれない。彼は私に気持ちがあって結婚したわけじゃないんだから。
私はあまりセックスが好きではなかった。付き合ったら男女の関係は避けては通れないのは、理解している。
けれどすべて相手のペースで進み、私はされるがまま受け入れるだけ。最初からそうだった。なんだろう。体を重ねるのってもっと幸せなものじゃないの?
そういう気持ちが私にあったからか、浮気されたり相手がほかに好きな人ができたりしてもなにも言えなかった。
そんな男、こちらから願い下げだと突っぱねる一方で、私にも原因があると、つい自分を責める。
好きになって、付き合って結婚するというごく自然な流れが私には無理なのだとあきらめた。だから、付き合う過程をすっ飛ばした大林さんの息子さんとの結婚を腹を括って受け入れることにした。
けれど実際に私が結婚したのは、中学の頃から憧れを募らせ、遠回しにひどく拒絶された相手なのだから、どうしても余計な感情がつきまとう。
「待たせたか?」
悶々としていたら、不意に声がかかる。
お風呂上がりの彼の姿にドキッとする間もなく、襟付きのパジャマを着てリビングに現れた光輝さんを前に私はソファから立ち上がる。
「い、いいえ」
光輝さんは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、グラスに注ぐ。私も勧められたのでひと口いただく。
異様に喉が渇いているのは、緊張のせいもあるのかもしれない。
私はあまりセックスが好きではなかった。付き合ったら男女の関係は避けては通れないのは、理解している。
けれどすべて相手のペースで進み、私はされるがまま受け入れるだけ。最初からそうだった。なんだろう。体を重ねるのってもっと幸せなものじゃないの?
そういう気持ちが私にあったからか、浮気されたり相手がほかに好きな人ができたりしてもなにも言えなかった。
そんな男、こちらから願い下げだと突っぱねる一方で、私にも原因があると、つい自分を責める。
好きになって、付き合って結婚するというごく自然な流れが私には無理なのだとあきらめた。だから、付き合う過程をすっ飛ばした大林さんの息子さんとの結婚を腹を括って受け入れることにした。
けれど実際に私が結婚したのは、中学の頃から憧れを募らせ、遠回しにひどく拒絶された相手なのだから、どうしても余計な感情がつきまとう。
「待たせたか?」
悶々としていたら、不意に声がかかる。
お風呂上がりの彼の姿にドキッとする間もなく、襟付きのパジャマを着てリビングに現れた光輝さんを前に私はソファから立ち上がる。
「い、いいえ」
光輝さんは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、グラスに注ぐ。私も勧められたのでひと口いただく。
異様に喉が渇いているのは、緊張のせいもあるのかもしれない。