失恋相手と今日からニセモノ夫婦はじめます~愛なき結婚をした警視正に実は溺愛されていました~
「被疑者はなんて?」
光輝さんが質問すると長山からが眉をひそめた。
「誰かの指示があったと言っている。俺はその仕事をしただけだと。ずいぶん踊っているさ。マエモノか弁当持ちか」
続けて彼の視線がこちらに向く。
「そちらは?」
「妻です」
さらりと光輝さんは答えたが、長山からと立岩さんの視線が私に集中する。
「それはめでたい。あの難攻不落と言われた鷹本くんが。関係者の娘さんかい?」
関係者が警察を指すのだとすぐに理解できた。チクリと胸が痛むのはなぜなのか。
「いいえ。妻とは学生の頃からの知り合いなんです」
即座に光輝さんが否定し、私は頭を下げる。
「初めまして、未可子と申します。いつも夫がお世話になっています」
定番の決まり文句だが、言っていてなんだか恥ずかしい。
「世話になったのはこっちですよ。彼とは県警に出向の頃、一緒でね。正直、若いキャリアになにができるのかと最初は疑っていたが、そんな疑念をあっという間に吹き飛ばすほど彼の手腕は見事だった。主任として現場のやり方に余計な口は挟まず、それでいて判断は早くて的確。敵にしても味方にしても、彼は人をよく見ている」
「褒めすぎですよ」
苦笑しつつ光輝さんは答えた。
光輝さんが質問すると長山からが眉をひそめた。
「誰かの指示があったと言っている。俺はその仕事をしただけだと。ずいぶん踊っているさ。マエモノか弁当持ちか」
続けて彼の視線がこちらに向く。
「そちらは?」
「妻です」
さらりと光輝さんは答えたが、長山からと立岩さんの視線が私に集中する。
「それはめでたい。あの難攻不落と言われた鷹本くんが。関係者の娘さんかい?」
関係者が警察を指すのだとすぐに理解できた。チクリと胸が痛むのはなぜなのか。
「いいえ。妻とは学生の頃からの知り合いなんです」
即座に光輝さんが否定し、私は頭を下げる。
「初めまして、未可子と申します。いつも夫がお世話になっています」
定番の決まり文句だが、言っていてなんだか恥ずかしい。
「世話になったのはこっちですよ。彼とは県警に出向の頃、一緒でね。正直、若いキャリアになにができるのかと最初は疑っていたが、そんな疑念をあっという間に吹き飛ばすほど彼の手腕は見事だった。主任として現場のやり方に余計な口は挟まず、それでいて判断は早くて的確。敵にしても味方にしても、彼は人をよく見ている」
「褒めすぎですよ」
苦笑しつつ光輝さんは答えた。