恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
眞玖、悪かった。


もう間違えない。


二度と悲しませないし、ひとりで泣かせないと誓う。


だからもう一度、愛する機会をくれないか。


真面目な眞玖は、きっと五十嵐の御曹司の件も心配をかけないように考えたのだろう。

今なら簡単に想像できるのに、嫉妬心にかられ、酷い言葉をぶつけた。

自分の婚約話を棚に上げて、なぜ会いに来ないのかなんてよく言えたものだ。

あのときの俺を全力で殴ってやりたい。

俺には眞玖が必要だ。

眞玖がいない人生なんて、なんの意味もない。


「宰、迷惑をかけて悪かった」


「気にするな。長谷部は今、応接室にいる。きちんと話して謝ってこい」


「ありがとう。眞玖の居場所がわかって安心した。今すぐ迎えに行く」


「どこまでも完璧な匡を腑抜けにできる長谷部は最強だな」


俺の心情を慮ってか、敢えて軽口をたたく親友に苦笑する。


「宰が俺の親友で本当に良かった」


「それはどうも」


宰が白い歯を見せる。


眞玖、悪かった。


どれだけ想っているか伝えたい。


そしてもう一度、抱きしめさせて。










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