恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「おいで、眞玖」


少し体を離し、匡は私のつむじにキスを落とす。

私の左手と自身の右手の指を絡めた、指先に軽く口づける。


「もう、絶対に離さない」


妖艶な眼差しに、私の体温がさらに上がっていく。


「眞玖が俺の前からいなくなるのが一番怖い。俺は眞玖がいてくれるから強くなれるし、がんばれるんだ」


真剣な目で見据えられて、息を吞んだ。

弱点なんてなにひとつない、完璧な彼が、私にだけ見せてくれる弱さに胸がいっぱいになる。


私は今もまだ、匡の特別だと自惚れていい?


玄関ドアを開けた彼が私を室内へと促す。


「お邪魔、します」


「このタイミングでする話ではないだろうけど、同居についての返事が欲しい。どうしても俺は眞玖と暮らしたい。もうこれ以上離れていたくない」


息を呑む私を尻目に、匡は私の手を引きリビングのソファに座らせる。

匡は右隣に座り、私の腰に腕を回す。

肩に匡の頭が乗せられ、彼の香りに包み込まれる。


「改めて……これまで本当に悪かった。傷つけるつもりはなかったんだ」


「ううん。匡に嫌われるのが怖くて、本音をぶつけなかった私が悪いの。匡はいつも女性たちの注目の的だったし、独占欲や嫉妬、束縛を嫌うと聞いていたからどうしても言い出せなくて、臆病になっていたの」


「眞玖からの嫉妬や独占欲、束縛は大歓迎だ。眞玖だけが愛しい」


私の肩から頭を起こした匡が、私の目を真っすぐに見つめて断言する。
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