恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
一週間ほどアメリカに出張していた匡が今夜帰国する。

空港での再会が待ち遠しくて鼓動が早鐘を打つ。

たった一週間だけなのに、ともに暮らし、甘やかされる毎日に慣れすぎたのか、寂しくて仕方なかった。

当たり前のように聞こえるお互いの生活音や声、存在が近くにない毎日はまるで広い世界にひとり放り出されたかのように心細い。

ひとりの生活には慣れていたはずなのに、今の私はもうひとりでいる自信がない。

大好きな人と暮らせるのは、こんなにも幸せな出来事なのだとこの一週間で改めて知った。

よく四年近くも離れていられたと今さらながら思う。


車内で腕時計に視線を落とす。

この仕草をもう何度繰り返しただろう。

焦っても仕方ないとわかっているのに気持ちが急く。

彼の乗った飛行機の到着予定時刻はもうすぐだ。

緊張と期待で震えそうになる手を握りしめる。

少しでも心を落ち着かせるため、車窓から夜の街並みを見つめた。


――早く会いたい。


やっとの思いで空港内の到着ロビーに着き、大きな電光掲示板を見上げる。

まだ彼の搭乗した便は到着していない。

到着口には再会を喜ぶ人や迎えに来る人で少し混雑していた。

誰かを迎えに行くなんて初めてでもないのに、緊張している自分に驚く。

同時にどれだけ匡に会いたいのか、好きなのかを思い知らされる。
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