恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「挨拶のお時間になりましたらご連絡いたします」
彼の背後から近づいてきた小柄な女性が口を開く。
「ああ、頼む。眞玖、紹介する。今、俺の秘書を務めてくれている五十嵐だ」
「五十嵐琴子と申します。よろしくお願いいたします」
光沢のある濃紺のスーツに身を包み、髪をきちんと結いあげている。
私と同い年くらいだろうか。
「はじめまして、長谷部眞玖と申します。こちらこそよろしくお願いいたします」
頭を下げる私に五十嵐さんも丁寧なお辞儀を返してくれた。
「お互いの自己紹介も無事に終わったみたいだし、行こう」
グイッと手を引かれる。
骨ばった指の感触と伝わる高い体温に、夢ではないと感じた。
本当に離れて構わないのかと逡巡する私の心情を読んだように、五十嵐さんが口を開いた。
「どうぞこちらは私にお任せください。なにかございましたら後ほど遠慮なくおっしゃってくださいね」
「なにもないに決まってるだろ」
即座に反応する藤宮くん。
どこか気安ささえ感じるふたりのやりとりに、心に小さな棘が刺さった気がした。
秘書なのだから互いの距離が近いのも当然だ。
うちの専務と鹿賀さんも、時折遠慮のない物言いをしている姿を見かける。
彼の傍にいるのが異性というだけで敏感に反応する自分が情けない。
彼の背後から近づいてきた小柄な女性が口を開く。
「ああ、頼む。眞玖、紹介する。今、俺の秘書を務めてくれている五十嵐だ」
「五十嵐琴子と申します。よろしくお願いいたします」
光沢のある濃紺のスーツに身を包み、髪をきちんと結いあげている。
私と同い年くらいだろうか。
「はじめまして、長谷部眞玖と申します。こちらこそよろしくお願いいたします」
頭を下げる私に五十嵐さんも丁寧なお辞儀を返してくれた。
「お互いの自己紹介も無事に終わったみたいだし、行こう」
グイッと手を引かれる。
骨ばった指の感触と伝わる高い体温に、夢ではないと感じた。
本当に離れて構わないのかと逡巡する私の心情を読んだように、五十嵐さんが口を開いた。
「どうぞこちらは私にお任せください。なにかございましたら後ほど遠慮なくおっしゃってくださいね」
「なにもないに決まってるだろ」
即座に反応する藤宮くん。
どこか気安ささえ感じるふたりのやりとりに、心に小さな棘が刺さった気がした。
秘書なのだから互いの距離が近いのも当然だ。
うちの専務と鹿賀さんも、時折遠慮のない物言いをしている姿を見かける。
彼の傍にいるのが異性というだけで敏感に反応する自分が情けない。