恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
それから四年近い歳月をアメリカで過ごした。

パーティーで宰に頼んでおいたドレスを着た眞玖を目にした瞬間、呼吸が止まった気がした。

仕事のできる親友は眞玖の近況を時折知らせてくれていたが、実物はその比ではなかった。

この数年間で驚くほど魅力的に、美しくなった眞玖に一瞬で目を奪われた。


この瞬間、俺はもう一度彼女に恋をした。


ずっと会いたくて、触れたかった愛しい彼女が眼前にいて、気持ちが溢れないわけがない。

余裕なんてひと欠片もなく、必死で眞玖を抱きしめた。

ストーカーのようだな、と宰に後々冷たい視線を向けられたのは今も記憶に残っている。

それにしてもまさか、婚活パーティーに行くとは思わなかった。

いくら自分の気持ちを確認するためとはいえ、なんでわざわざ出会いの場に足を踏み入れるのか。

斜め上の行動ばかりする婚約者から今後も目が離せそうにない。
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