恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「匡のほうこそ、つらそうだけど大丈夫?」


「まあ、な。でも眞玖を抱きしめたら元気になった。眞玖の香りと体温が心地よい」


耳近くで匂いを嗅がれ、ピクリと肩が跳ねる。


「あの、よかったら部屋に上がっていって?」


暴れる鼓動を必死に無視しながら誘う。

さりげなさを装うのにも一苦労だ。


「悪いが、すぐに会社に戻らなきゃいけない」


「そう……」


「時間が作れなくて悪い。今度まとまった休みをとるようにするから」


「気にしないで、仕事だもの。お互い様」


せっかく忙しい時間をぬって来てくれた匡を困らせたくない。

頬の内側を噛みしめて無理やり口角を上げた瞬間、頭上にフッと影が落ち、唇を塞がれた。

触れる柔らかな感触と伏せられた長いまつ毛に心拍数が一気に上がる。

薄く目を開けた匡が目を見開く私に妖艶な眼差しを向け、私の上唇を甘噛みする。

驚いて体をよじろうとするも、大きな手で後頭部をしっかり抱え込まれて逃げられない。

何度も角度を変えて続けられるキスに目の前が真っ白になって、心が蕩けていく。
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