嫌いなものは病院なの-Second-
悠馬side



バタバタで気づけば夕方。
内科の病棟で玲菜の様子を教えてもらった。


潤「リハビリがキツイみたい。明日からが大変かも、、、」
「だよなぁ。もちろんすぐに受け入れるわけがないとは思ってたけど、、、。」


明日ちょうどオフだし、リハビリに付き添おうかな。



―翌日


「玲菜、ご飯持ってきたよ!」
まだおかゆではあるけど、かなり固形に近づいてきた。


玲「またおかゆー?」
言うと思った。


「あ、見てこれ!“食事もひとつの治療です”だって」
海苔の佃煮のパッケージに書いていた言葉。

玲「もう元気なのに、、、」


そう言えば排便あったのかな?

、、、あ、でも今聞くとさすがに怒られるよな。やめとこう。


午後になると玲菜はウトウト。
その間に詰所へ。

「すみません、玲菜って排便ありましたか?」
看「あー、神谷先生も気にしていたんですけど、まだ無くて、、、。食事量は少しずつ増えてきているのでそろそろかと思いますが、、、」

「ですよねー」
なんて話していたらPTの澤木先生が来た。

澤木先生曰く、腹筋が弱いと排便も自力では難しい場合もあるみたい。
澤「今日も頑張ってもらいましょうか!」

2人で玲菜の病室に向かう。

「玲菜ー。凛くん来たよー!」
澤「玲菜ちゃん、こんにちは!お迎えに来ました!」
玲「、、、」


ま、こんなもんでしょうね(^_^;)

玲「悠くん行ってきていいよ!待ってるから!」
「(笑)じゃあ一緒に来てほしいな!一緒にがんばろ?」

玲「玲菜行かない!昨日行ったもん!」


一人称が“玲菜”になった。甘えん坊モード。

「えーそんなこと言わないでさぁ。連れて行っちゃおーっと!」

抱っこしてみるとわかる軽さと抵抗する力の弱さ。


澤「とうちゃーく!ここにゴロンしようか!」

玲「や!や!や!ゴロンしないー!!」

俺にしがみつくけどすぐに解けてしまう玲菜の腕。


玲「やんないって言った!もうおしまいです!!」
「これからだろ?お願いします!でしょうよ。(笑)」


澤「玲菜ちゃん、昨日と同じようにマッサージしていくねー。ゆっくり呼吸してねー」

澤木先生の手を阻止するように玲菜の手が伸びてくるけど、動じない澤木先生はさすがだ(;・∀・)!

「痛いよねー」「頑張れててえらいねー!」って優しい言葉をかけるけど、結構スパルタ(笑)


玲「やぁーー!!もうやなのぉーー。やめてください(>_<)泣」
あーあ、泣いちゃった。


澤「玲菜ちゃん、呼吸は止めないよー。あと10頑張るよ!」

澤木先生の手から開放されるとクルンと向きを変えて澤木先生に背中を向けた玲菜。

「あのなぁ、、、。凛くんだってイジメてるわけじゃないんだからさ、、、」


最期の歩行練習は
澤「わ!すごい上手になったね!いい感じ!」
トイレには看護師さんと歩いて行ってるからか大分安定してきた。


玲「もう来なくて大丈夫!」
澤「えー、もうちょっと様子見たいな、、、」
玲「見るだけにして!」

澤「(´▽`*)!!はじめて会話がかみ合いました!!(小声)」
え、マジで(;゚Д゚)?!

会話というか制されてただけだけど、、、(苦笑)


澤「今日もよく頑張りました!また明日ね!」


一緒に病棟まで戻ってきたらちょうど神谷先生に遭遇。


神「玲菜ちゃん、リハビリ頑張ってる?」

玲「もう終わりがいい!もう帰れるのにー!」
神「ハハハ!そんなに嫌なのね(^_^;)」


そのまま玲菜の病室に付いてくる神谷先生
玲「え、なんで来るの?!お仕事は?」

神「今から玲菜ちゃんの診察っていうお仕事があるんだ!」

玲「んーん!そんなのいいから!!あっち!!」
リハビリで疲れてご機嫌ナナメの玲菜さん。


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