契約不倫~主人の子供を産んでもらえますか~
部長はしばらく、無言のままだ。

やっぱり、困ってるんだ。

「あの、迷惑ですよね。」

「いや。」

私は部長を見つめた。

「立花さんは、お昼どうするの?」

「……私もお弁当作ってあります。」

「じゃあ、一緒に食べようか。」

部長の笑顔に、キュンとなった。

「いいんですか?」

「うん。立花さんがいやじゃなければ。」

そんなわけない。

部長と一緒に、お弁当を食べられるなんて。

「今、お弁当を持ってきます。」

「うん。待ってるよ。」

私は一礼すると、すぐさまオフィスに戻って、今日の朝作ったお弁当を持ってきた。

「お待たせしました。」

そう言うと、部長は手を挙げてくれた。

まるで、部長と待ち合わせしているかのようだ。

「今日は天気がいいから、中庭で食べようか。」

「はい。」
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