私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「二人が愛し合っているのに、気づけなかった。私が悪いから……」
「うんん。エルネットが責任を感じる必要はないよ。父さんには、僕からきちんと説明しておくから」
「そ、そっかぁ……」
「そんなに怯えなくても、大丈夫だよ。安心して」

 その言葉で安堵できたら、苦労はしないんだよなぁ~!

 アルベールが浮かべる優しい微笑みすらも、何か裏があるんじゃないかと勘ぐってしまうくらい。
 私は、疑心暗鬼に陥っていた。

 前世の記憶さえなければ、妹に許嫁を奪われたショックで怒り狂っていたかもしれないから。
 醜態を晒さずに済んだと思えば、聞こえはいいしーー。

『愛し合う二人を邪魔した不届き者め! 今すぐここで、処刑してくれるわ!』

 そんなふうに大騒ぎされるよりは、全然マシな状況ではあるけど……。

 ーーなんだかなぁ。
 いいんだか、悪いんだか。
 よくわかんないや。
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