私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
王城の外れに位置する、よく手入れの施された野原はーー本来、レオドールが模造刀を振り回していた場所だ。
私がラボで働くようになってから。あいつはそのあとを追うように騎士団に入隊し、すぐさま頭角を現した。
彼にとっての居場所は、いつの間にか騎士団の詰め所になっていてーー。
弟の代わりに、ここを守るように。
晴れている日はアルベールが本を読み、この場所で暇を潰すようになっていた。
「アルベール!」
私達はもう許嫁ではないし、彼は妹のものだ。
こう言うのはあんまりよくないって、わかっているけど……。
他に相談する相手がいないんだから、仕方ないよね。
「エルネット……?」
「ごめんね! 時間は取らせないから! 少しだけ、相談に乗ってくれないかな!?」
「もちろん。大歓迎だよ」
彼の様子を遠くから見守っていた関係者達が、私を止めようとしていたが……。
本を閉じてそれを手で制したアルベールは、優しい微笑みを浮かべて受け入れてくれた。
――よかった……。
そうほっと一安心して、息をつく暇もない。
変な疑いをかけられて、悪役令嬢として処刑されないためにも。
接触は最小限にしなくちゃ……!
私がラボで働くようになってから。あいつはそのあとを追うように騎士団に入隊し、すぐさま頭角を現した。
彼にとっての居場所は、いつの間にか騎士団の詰め所になっていてーー。
弟の代わりに、ここを守るように。
晴れている日はアルベールが本を読み、この場所で暇を潰すようになっていた。
「アルベール!」
私達はもう許嫁ではないし、彼は妹のものだ。
こう言うのはあんまりよくないって、わかっているけど……。
他に相談する相手がいないんだから、仕方ないよね。
「エルネット……?」
「ごめんね! 時間は取らせないから! 少しだけ、相談に乗ってくれないかな!?」
「もちろん。大歓迎だよ」
彼の様子を遠くから見守っていた関係者達が、私を止めようとしていたが……。
本を閉じてそれを手で制したアルベールは、優しい微笑みを浮かべて受け入れてくれた。
――よかった……。
そうほっと一安心して、息をつく暇もない。
変な疑いをかけられて、悪役令嬢として処刑されないためにも。
接触は最小限にしなくちゃ……!