旦那様、離婚の覚悟を決めました~堅物警視正は不器用な溺愛で全力阻止して離さない~
暗い車内とはいえ、複雑な感情が顔に出てしまった自覚もあった。副院長には悟られていないと高を括っていたけれど、板戸さんには気づかれていたみたいだ。
本当に、日頃の素っ気ない素振りからは想像がつかないくらい思慮深く周りを見ている人だな、と改めて感心してしまう。
「なんていうか、変なのにつけられてるんなら絶対気をつけたほうがいいですよ」
「あ……」
「そういうことする連中って、既婚とか未婚とか、なんなら齢とか顔とかも関係なくて、ただ反抗しなそうな女ってだけで狙ってくるじゃないですか。能見さん、悪いけどそれ系の標的になりやすそう」
苦い顔をした板戸さんと目が合い、そうかな、と考え込んでしまう。
「もしかして、今日それで一緒に帰ってくれてます?」
「いやそれは全然関係ないです」
「あ、関係ないんだ……」
優しい配慮に感激しかけていたところへ即座に否定が入り、拍子抜けして笑ってしまった。対する板戸さんは、私の反応なんかお構いなしに、普段通りの彼女らしいペースで話を続ける。
「ていうか警察の人って、むしろ自分の身内こそピンポイントでは守りにくくないですか」
質問というよりは確認に近い口調だったから、あれ、詳しいのかな、と思わず彼女の顔を凝視してしまう。
本当に、日頃の素っ気ない素振りからは想像がつかないくらい思慮深く周りを見ている人だな、と改めて感心してしまう。
「なんていうか、変なのにつけられてるんなら絶対気をつけたほうがいいですよ」
「あ……」
「そういうことする連中って、既婚とか未婚とか、なんなら齢とか顔とかも関係なくて、ただ反抗しなそうな女ってだけで狙ってくるじゃないですか。能見さん、悪いけどそれ系の標的になりやすそう」
苦い顔をした板戸さんと目が合い、そうかな、と考え込んでしまう。
「もしかして、今日それで一緒に帰ってくれてます?」
「いやそれは全然関係ないです」
「あ、関係ないんだ……」
優しい配慮に感激しかけていたところへ即座に否定が入り、拍子抜けして笑ってしまった。対する板戸さんは、私の反応なんかお構いなしに、普段通りの彼女らしいペースで話を続ける。
「ていうか警察の人って、むしろ自分の身内こそピンポイントでは守りにくくないですか」
質問というよりは確認に近い口調だったから、あれ、詳しいのかな、と思わず彼女の顔を凝視してしまう。