不器用な君のしぐさ
大量の積み上がっていた書類が半分ほどに減った時、司馬さんは「ちょっと休憩するか。」と立ち上がり、それから「珈琲でも淹れてくるか。」と言った。
「あ、わたしが買って来ますよ!」
「いや、清村は休んでてくれ。俺が買ってくるから。清村は、、、ブラックではないよな?」
「何ですかそれぇ!子ども扱いしないでください!」
「じゃあ、ブラックでいいのか?」
司馬さんの言葉に、わたしは少し間を空けてから「ミルクと砂糖ありでお願いします。」と答えた。
すると、司馬さんは"やってやった"みたいな表情でクスッと笑い「やっぱりな。」と言い、わたしは少し恥じをかかされたようで悔しかった。
わたしの口は、どうせおこちゃまですよ!
そう思っていると、司馬さんは「清村らしいな。お前には嘘がない。」と呟くように言うと、「じゃあ、行ってくる。」と秘書課を出て、珈琲を買いに言ってくれた。
わたし、らしい、、、
それは褒め言葉?
そんなことを考えながら、わたしはソファーにダラリと寝そべり、同じ作業ばかりで疲れた身体を休ませていた。
それから司馬さんは、紙コップに淹れた珈琲をカップホルダーに入れて、ミルクと砂糖入りの珈琲を買って来てくれた。
もちろん、司馬さんはブラックだ。
「ありがとうございます!」
そう言って、珈琲を啜ると、わたしは「はぁ〜、、、沁みる。」と呟いた。
それを見た司馬さんは「ばあさんかよ。」と言いながら、わたしの隣に座り、同じく珈琲を静かに飲んでいた。