不器用な君のしぐさ

「清村は、サボってたわけでもないし、俺の機嫌取りに来てたわけでもない。俺から頼んで、作業の手伝いをしてもらってただけだ。それに、いつもサボって清村に負担掛けてんのはお前らの方じゃないのか?口ばっかり動かして、パソコンに向かってる姿なんて滅多に見ないけどな。」

司馬さんがそう言うと、鹿野さんは赤面させ、「し、司馬さんは清村さんの味方なんですか?」と悔しそうに言った。

すると司馬さんは「まぁ、、、そうだな。自分のことを棚に置いて、いつも迷惑をかけている先輩に感謝どころか歯向かうような言葉を吐くような奴の味方にはなりたくもないからな。」と淡々と言った。

鹿野さんは司馬さんの言葉に少し目を潤ませると、何も言わずに駆け足で去って行った。

「大丈夫か?」

わたしに向かいそう言う司馬さん。

わたしはそんな司馬さんに「わたしは大丈夫ですけど、それより司馬さんの方が大丈夫ですか?」と言った。

「何で?」
「だって、、、司馬さんの評判が、、、」
「評判?そんなのどうでもいい。ほら、行くぞ。」

司馬さんは表情一つ変えずにそう言うと歩き出し、わたしはそのあとを追って、司馬さんと駐車場へ向かったのだった。

そして司馬さんの車でドライブを始める。

司馬さん、さっきわたしを庇ってくれたよね。

あんなキツイ言い方して、司馬さんが周りから嫌われないといいなぁ。

そう思っていると、司馬さんは正面を向いたまま「さっきのことなら気にするなよ。」と言い出した。

「えっ。」

え、なに?
司馬さんって、人の心読めるの?!

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