不器用な君のしぐさ

「な、何で分かったんですか。わたしが、気にしてるの、、、。まさか、司馬さんって超能力者ですか?」

わたしがそう言うと、司馬さんは正面を向いたまま口角を少しだけ上げ「超能力者?んなわけないだろ。清村が分かりやすいだけだよ。顔に書いてんだよ。」と言った。

「えっ?!顔に書いてる?!」

そう言って、わたしは自分の顔を両手で触ってみた。

すると、司馬さんは笑いを堪えるようにクククッと笑うと「やめろ、運転中に笑わせるな。」と言った。

「お前は本当に、純粋だよな。だから、人に利用されやすかったり、騙されやすかったりしないか?」
「えっ、、、」

司馬さんの言葉にわたしはハッとした。

今、司馬さんが言った言葉は、自分が純粋かどうかは別として、正解だった。

わたしは今まで、あまり気にしないようにしてきただけで、利用されたり、騙されたりしてきた。

傷付いても大丈夫なフリをして「大丈夫!」が口癖になったりして、、、わたしって、きっとただの馬鹿なんだなぁ。

「司馬さんは、何でも分かっちゃうんですね。」
「清村は"良い人"過ぎるんだよ。もっと本当の自分を出せ。」
「本当の自分?」
「純粋で素直なことは清村の良いところだ。それだけじゃなくて、傷付いたらちゃんと悲しんで、嫌なことを言われたら怒ればいい。」

すると、司馬さんの言葉を聞いて、なぜか自然と涙が出てきた。

「あれ、、、なにこれ、、、」

自分でもビックリして、頬に伝う涙を拭う。

司馬さんは「それが、本当の清村だってことだ。」と言うと、わたしの涙が止まるまで静かに泣かせてくれたのだった。

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