宇宙で、推しとウエディング!?
顔をおさえて、泣き声をあげるポピーの頭をよしよし、となでる。
ふるえる体を、ぎゅう、とささえる。
大きな目のパーツから、大粒の涙が、流れ落ちてる。
「ねえ、ポピー……。ポピーのからだ、あったかいね!」
「それは、たぶん稼働するさいに発生する熱エネルギーです」
「違うよ。泣いたからだよ」
ポピーの丸い大きな目が、さらに丸くなった、ような気がした。
不思議そうに、ポピーは首を傾げた。
「そう、なんでしょうか」
「そうだよ。人間も、泣くと、体温が上がるんだ。泣いて、悲しいことをカラダから洗い流そうとするんだよ」
ポピーは胸元をおさえ、何かを考えているようだった。
わたしは、続けた。
「ポピーはさ、シエスタ博士のこと、本当に好きだったんだ。だから、思い出すのがつらいから、忘れたいって思うんだよね。でも、ごめんね。わたしのワガママで、追いかけてきちゃった。だって、好きな人のことを忘れちゃうのが、悲しすぎて……」
「シュリさん……」
顔を上げるポピーに、わたしはささやき声で言う。
ポピーにしか、聞こえないように。
「わたし、勝手なことしてるよね。でも、ほっとけないの。ちょっとだけだけど、ポピーの気持ちがわかるから。わたしにも、好きな人がいるから」
「……それって」
「うん、そう。その気持ちだけで、こんな知らない星まで来ちゃったんだよね。……ねえ、ポピーはさ、本当にシエスタ博士のこと、忘れたいの?」
「それは」
「ポピーのホントの気持ち、知りたいな」
「私は……」
「っはあッ、ごめん……」
話の途中なのに……。
ごめんね、ポピー。
もう、限界。
「シュリさんっ?」
真っ暗になりかけた視界に、ポピーと、サカエくんの顔が飛び込んできた。
手にはあの時見せてくれた、霧吹きが見えた。
「ったく。バカだ、お前は」
サカエくん、怒ってる?
ああ、何か言わなきゃ。
でも、もう息が続かない……。
ふるえる体を、ぎゅう、とささえる。
大きな目のパーツから、大粒の涙が、流れ落ちてる。
「ねえ、ポピー……。ポピーのからだ、あったかいね!」
「それは、たぶん稼働するさいに発生する熱エネルギーです」
「違うよ。泣いたからだよ」
ポピーの丸い大きな目が、さらに丸くなった、ような気がした。
不思議そうに、ポピーは首を傾げた。
「そう、なんでしょうか」
「そうだよ。人間も、泣くと、体温が上がるんだ。泣いて、悲しいことをカラダから洗い流そうとするんだよ」
ポピーは胸元をおさえ、何かを考えているようだった。
わたしは、続けた。
「ポピーはさ、シエスタ博士のこと、本当に好きだったんだ。だから、思い出すのがつらいから、忘れたいって思うんだよね。でも、ごめんね。わたしのワガママで、追いかけてきちゃった。だって、好きな人のことを忘れちゃうのが、悲しすぎて……」
「シュリさん……」
顔を上げるポピーに、わたしはささやき声で言う。
ポピーにしか、聞こえないように。
「わたし、勝手なことしてるよね。でも、ほっとけないの。ちょっとだけだけど、ポピーの気持ちがわかるから。わたしにも、好きな人がいるから」
「……それって」
「うん、そう。その気持ちだけで、こんな知らない星まで来ちゃったんだよね。……ねえ、ポピーはさ、本当にシエスタ博士のこと、忘れたいの?」
「それは」
「ポピーのホントの気持ち、知りたいな」
「私は……」
「っはあッ、ごめん……」
話の途中なのに……。
ごめんね、ポピー。
もう、限界。
「シュリさんっ?」
真っ暗になりかけた視界に、ポピーと、サカエくんの顔が飛び込んできた。
手にはあの時見せてくれた、霧吹きが見えた。
「ったく。バカだ、お前は」
サカエくん、怒ってる?
ああ、何か言わなきゃ。
でも、もう息が続かない……。