街角ファンタジーボックス
朝になるとケーキを買いに行く。 作る物も有るけれど、、、。
10時くらいから動き出して掃除をしたり買い出しに行ったり、世間話をしたり、、、。
2時過ぎになると店を開けて客を待つ。 のんびりとレコードを聴きながらね。
客が来ると徐に湯を沸かす。 んで大好きなコーヒーを入れる。
「ショートケーキとホットコーヒーを、、、。」 真面目そうな事務員がそろそろと注文する。
「あいよ。 コーヒーには砂糖は入れるかい?」 「はい。」
返事を聞いたマスターはスティックシュガーを用意してお客さんに運ぶ。
今日は静かなピアノ曲が流れている。 いいもんだねえ。
聞いてみるとリチャードクレイダーマンだって。
ポールモーリアがいいって人も居るよね。 どっちも好きだなあ。
3時を過ぎると用事を済ませたお母さんたちが和みにやってくる。
2,3人で連れ立ってくるんだ いっつも。
それで他愛もない話をしながらコーヒーや紅茶を飲んでいく。
たいていは子供の話をしているね。
黙って聞いているとクラス会のお母さんたちが多い。
あの子がどうしたの、この子がどうしたのって楽しそうに話してる。
まだまだ若いから小学生なんだろう。 大きくなると大変だ。
最近は学校で暴れてるとか親を殴ってるとかいう子供もたまに見掛けるからね。
この町でそんなニュースは聞きたくないよ。
たまにバイクを空吹かしして怒鳴られてるやつは居るけど。
でもさあ、あれだって本人は何とも思ってないよね。 買ってもらったバイクを自慢してるだけ。
バリバリボンボンうるさくやればいいって思ってるだけ。
でもなんか一人暴走族って寂しいよなあ。 団体さんは嫌だけどさ。
お母さんたちが帰ると今度は学校帰りの学生たちがやってくる。
デート中だったり友達同士だったり、なかなかに賑やかだ。
時々は振られてしょんぼりしてる子も居るけどね。
そんな時にはコーヒーを出して励ましてやるんだ。 「恋は一度だけじゃない。 何回もチャンスは巡ってくるんだぞ。」ってね。
マスターは二人目の奥さんと仲良く暮らしている。 子供は居ないらしいが、、、。
最初の奥さんは病気で死んでしまった。
それから13年が過ぎて新しい奥さんを迎えたんだって。
店を10時過ぎに閉めると奥さんが待っている家に帰ってくる。
「お疲れさまでした。」 そう言って迎えてくれる奥さんにニコッとしてから酒を飲む。
奥さんは近所のママさんたちとも仲が良くていろんな話を聞いてくる。
「今度さあ、幸町に新しい病院が出来るんだって。」 「ほう。」
「歯医者だって言ってたわよ。」 「横山さんが辞めちゃったからなあ。」
そんな話をしながらマスターは奥さんの煮ものに舌鼓を打つのであります。
貧乏でもなく贅沢でもない平凡な生活がそこに在りました。
10時くらいから動き出して掃除をしたり買い出しに行ったり、世間話をしたり、、、。
2時過ぎになると店を開けて客を待つ。 のんびりとレコードを聴きながらね。
客が来ると徐に湯を沸かす。 んで大好きなコーヒーを入れる。
「ショートケーキとホットコーヒーを、、、。」 真面目そうな事務員がそろそろと注文する。
「あいよ。 コーヒーには砂糖は入れるかい?」 「はい。」
返事を聞いたマスターはスティックシュガーを用意してお客さんに運ぶ。
今日は静かなピアノ曲が流れている。 いいもんだねえ。
聞いてみるとリチャードクレイダーマンだって。
ポールモーリアがいいって人も居るよね。 どっちも好きだなあ。
3時を過ぎると用事を済ませたお母さんたちが和みにやってくる。
2,3人で連れ立ってくるんだ いっつも。
それで他愛もない話をしながらコーヒーや紅茶を飲んでいく。
たいていは子供の話をしているね。
黙って聞いているとクラス会のお母さんたちが多い。
あの子がどうしたの、この子がどうしたのって楽しそうに話してる。
まだまだ若いから小学生なんだろう。 大きくなると大変だ。
最近は学校で暴れてるとか親を殴ってるとかいう子供もたまに見掛けるからね。
この町でそんなニュースは聞きたくないよ。
たまにバイクを空吹かしして怒鳴られてるやつは居るけど。
でもさあ、あれだって本人は何とも思ってないよね。 買ってもらったバイクを自慢してるだけ。
バリバリボンボンうるさくやればいいって思ってるだけ。
でもなんか一人暴走族って寂しいよなあ。 団体さんは嫌だけどさ。
お母さんたちが帰ると今度は学校帰りの学生たちがやってくる。
デート中だったり友達同士だったり、なかなかに賑やかだ。
時々は振られてしょんぼりしてる子も居るけどね。
そんな時にはコーヒーを出して励ましてやるんだ。 「恋は一度だけじゃない。 何回もチャンスは巡ってくるんだぞ。」ってね。
マスターは二人目の奥さんと仲良く暮らしている。 子供は居ないらしいが、、、。
最初の奥さんは病気で死んでしまった。
それから13年が過ぎて新しい奥さんを迎えたんだって。
店を10時過ぎに閉めると奥さんが待っている家に帰ってくる。
「お疲れさまでした。」 そう言って迎えてくれる奥さんにニコッとしてから酒を飲む。
奥さんは近所のママさんたちとも仲が良くていろんな話を聞いてくる。
「今度さあ、幸町に新しい病院が出来るんだって。」 「ほう。」
「歯医者だって言ってたわよ。」 「横山さんが辞めちゃったからなあ。」
そんな話をしながらマスターは奥さんの煮ものに舌鼓を打つのであります。
貧乏でもなく贅沢でもない平凡な生活がそこに在りました。