幼なじみ~Save the Earth0 Epi.1~
学校からの帰り道


私の家に行く曲がり角


そこでキスを交わすのが、二人の約束だった



炎はいつも、唇を離した後も私の瞳を、じっと見つめてくれた


それが私の全身をくすぐっていた



「あ、もう家に入らなきゃ…」


私がそう言うと、その日に限って炎は私の腕をつかんだ


「炎?」


「俺、今日もここで帰らなきゃいけない?」


「え?」


「一緒にいるようになって、2ヶ月だよ。
そろそろ、叔母さんや叔父さんにも…」



サーッと、血の気が引いた


「ダメダメダメダメ!」


親に言うなんて


特にお母さんは、付き合う前から炎との仲を、快く思っていないのに…


「ごめん、炎。
時期が来たら、私から話すから。」


炎をなだめるように言うと、炎は寂しく笑った


「そうか…そうだな…」


炎はそう言って、自分の家に向かって帰って行った



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