ずぶ濡れ女子の誘惑に負けてHしてしまったけど、どうやらHしてはいけない子だったようです。



「シャワーありがとうございます」

 俺がリビングでぼーっとテレビを見ていると、彼女がシャワーを浴び終えてリビングに来た。

「あの~私の洋服、1度洗濯して良いですか?」
「そうだ、そのこと言うの忘れて──……て、ちょっ!?しっ、下は!?ジャージのズボン置いてたはずですけど!?」

 彼女の方を振り向くと、黒いTシャツ一枚だけをつけて、一緒に置いていた黒いジャージのズボンは穿いていなかった。

「んあ~……あれ穿こうとしたんですけど~……ウェストが大きくて。折っても脱げちゃうし、お兄さんのTシャツおっきいから、ワンピースみたいな感じになるしいいかなって……ダメですか?」
「いや別にダメじゃないですけど……」

 俺のTシャツが大きいと言っても……彼女の太ももの上半分くらいしか隠せていなくて。彼女が地べたに座ったら……パンツがギリギリ見えるか見えないかな、というくらいの長さしかない。思わず、太ももとTシャツの境界をじっ……と見つめてしまう。
 そして俺は、はっと我に返り。

「じゃ、じゃあ、あなたの洋服を洗濯して、俺もシャワー浴びますので。その間、その辺で適当に寛いでて下さい。あ、コーヒー飲めます?」
「飲めますよ~。ありがとうございます!」

 俺はちゃっちゃとコーヒーを作って彼女に渡すと、脱衣所の方に急いだ。

「ふぅ~……あんな彼シャツみたいなカッコ……刺激強すぎるって……」

 彼女のグショグショに濡れた洋服が、洗濯機の傍に軽く畳んで置かれていた。俺はそれを洗濯機に入れようとして手に取ると、パステルカラーのピンク色の上下の下着を見てドキッとする。

「そ、そりゃこんだけずぶ濡れなら、下着も濡れてるよな──って、ちょっと待て……てことは今彼女は──……」

 もやもやと、さっき思わず見つめていた太ももとTシャツの境界を思い出す。太ももの上半分くらいしか隠せていない、ワンピース状態の俺のTシャツ。

「あれで、胡座でもかいたら……」

 ごくんっと唾を飲むと、ぶるぶるぶるっと思い切り頭を振った。

 煩悩よサレ煩悩よサレ……ケンカ中とは言え、あの子には彼氏がいるんだ。手を出してはイカン。だから、考えるな。

「煩悩よサレ煩悩よサレ煩悩よサレ煩悩よサレ煩悩よサレ煩悩よサレ……」

 服を脱ぎながらもシャワーを浴びている間も、ぶつぶつとそう呟く。それはシャワーを浴び終えた後も、着替えながら唱え続けた。

「煩悩よサレ……はぁ~……やっぱり、連れてこなきゃよかったかな……」

 着替え終えて脱衣所から出ると、彼女のいるリビングへ行く。
 すると。






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