次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
洗面所に消えていく彼を見つめながら、私はハァ……とため息をつく。
彼の前で醜態を晒したうえ、最後まで甘やかされるなんて。
いくら気心知れた相手だといっても、さすがによくないのでは……と思っていると、身なりを整えた彼がやってきた。
いつもよりややラフな仕上がりではあるものの、十分に彼の魅力を引き立てている。
「それじゃあ、行きますね」
「うん、いってらっしゃい」
まだ服を着ていないから、ベッドの上でのお見送りだ。手を振って彼を見送っていると、なぜか彼が私のところまで戻ってきた。
「なにか忘れ物?」
「はい。大事なものを」
彼が私の体を引き寄せ、顎に手を添える。整いすぎた顔が近付いてきたと思ったら、頬に柔らかいものが触れた。
「へ……?」
「驚きすぎです。仮にも恋人なんだから、これぐらいあってもよいかと」
何をされたのか理解できず、放心する私を見て、達成さんが楽しそうに笑う。もう一方の頬にも同じように口づけられた。
「帰り、気を付けて」
最後にぽんぽんと頭まで撫でて、今度こそ達成さんが部屋を出ていく。
重たい扉が閉まる音を聞いて、私は近くの枕を引き寄せた。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
うわああああああっと叫ぶ声が枕に吸収されて、くぐもった声になる。
心臓が痛いくらいに跳ねて、口から転がり落ちてしまいそうだった。
「い、いまのなに……?」
真っ赤になった顔で呟き、もう一度枕に向かって叫ぶ。
それでも気持ちは落ち着かず、私は繰り返し枕に向かって叫んでいた。
彼の前で醜態を晒したうえ、最後まで甘やかされるなんて。
いくら気心知れた相手だといっても、さすがによくないのでは……と思っていると、身なりを整えた彼がやってきた。
いつもよりややラフな仕上がりではあるものの、十分に彼の魅力を引き立てている。
「それじゃあ、行きますね」
「うん、いってらっしゃい」
まだ服を着ていないから、ベッドの上でのお見送りだ。手を振って彼を見送っていると、なぜか彼が私のところまで戻ってきた。
「なにか忘れ物?」
「はい。大事なものを」
彼が私の体を引き寄せ、顎に手を添える。整いすぎた顔が近付いてきたと思ったら、頬に柔らかいものが触れた。
「へ……?」
「驚きすぎです。仮にも恋人なんだから、これぐらいあってもよいかと」
何をされたのか理解できず、放心する私を見て、達成さんが楽しそうに笑う。もう一方の頬にも同じように口づけられた。
「帰り、気を付けて」
最後にぽんぽんと頭まで撫でて、今度こそ達成さんが部屋を出ていく。
重たい扉が閉まる音を聞いて、私は近くの枕を引き寄せた。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
うわああああああっと叫ぶ声が枕に吸収されて、くぐもった声になる。
心臓が痛いくらいに跳ねて、口から転がり落ちてしまいそうだった。
「い、いまのなに……?」
真っ赤になった顔で呟き、もう一度枕に向かって叫ぶ。
それでも気持ちは落ち着かず、私は繰り返し枕に向かって叫んでいた。