愛とプライドとバベルの塔

「俺はどうしたら、いいんだよ!どうやって生活していけばいいんだよ!」
「何言ってるの?あなた働いてるでしょ?ギャンブルさえしなければ、ちゃんと生活出来るじゃない!」
「お前、俺の楽しみを奪うのかよ!」
「わたしは、あなたのせいで楽しみどころか、自分にかけるお金なんて無かったわよ!」

わたしはそう言い捨てると、「今月中に出て行ってね。ここ解約して、わたし引っ越すから。」と言った。

「はっ?!俺、引っ越す金なんてねーよ!」
「そんなの知らないわよ!」
「お前、冷たい女だな。」
「冷たい?!あんなに言われたくない!」

このアパートは、今まで独身の時に滞納をしまくってブラックリストに載り、自分では賃貸契約を出来なくなった文哉に代わりわたし名義で借りたアパートな為、わたしが解約すれば必然的に文哉も出て行かなくてはいけなくなるのだ。

わたしはすぐに違う物件を探し始め、マンションを契約し、今まで働いていた職場に事情を説明して、早めに退職させてもらえることになった。

その間、離婚、引っ越し、新しい職探しと目まぐるしい日々を送り、やっと落ち着いたのは、まだ少し風は冷たく溶けかけたベタ雪が残る3月に入ってからだった。

「はぁ、、、疲れたぁ。」

とりあえず引っ越しは完了。

あとは次の週から、新しい職場でフルタイムとしての勤務が始まる。

それまでは短い休暇だと思い、わたしは今までの疲れとストレスを癒す時間に費やした。

< 2 / 38 >

この作品をシェア

pagetop