隣の部署の佐藤さんには秘密がある

8.贈り物の意味

(宮島さんに会ったらなんて言えばいいんだろ。ごめんねで良いのかな。ていうか、話してくれるのかな。無視されたらどうしよう!)

「佐藤さん、おはようございます!」
「お、おはよう……早いんだね。」

 驚いて振り返ると、満面の笑みのさきだった。晃太は悪夢を思い出し、前髪の奥で目を泳がせた。

「宮島さん、この前はごめんね。色々……」
「驚きましたけど、私も逃げたりしてすみませんでした。あの、これはそのお詫びと、レセプションに誘って頂いたお礼です。」

 さきから手渡されたのは、サンチェス=ドマーニの包みだった。

「これ……いいの?」
「はい!」

「ありがとう!宮島さん、あの……1ヵ月仮でっていう話はまだ大丈夫?」
「はい。その間にちゃんと確認します!」

「良かった……じゃあ連絡先交換しよう?」
「そうですね。また忘れるところでした。」

 無事に連絡先を交換して、晃太はさきと並んで歩きだした。

「次のレセプションは一緒に行ってくれる?」
「それはまだわかりませんね。」

「レセプションは付き合ってなくても一緒に行けるじゃん。」
「そうですけど、あの佐藤さんの隣にいるのは大変ですから。」

「じゃぁ、一緒にショップ行くのは?会社帰りに行けばこの格好だから。」
「いいんですか!?でも、佐藤さんの部署は忙しいですよね?」

「先週のうちに終わったから今週は大丈夫だと思う。連絡するね。」
「はい!」

 2人は仲良く会社へ向かって歩いていった。
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