隣の部署の佐藤さんには秘密がある
 晃太はクローゼットの中にある服を端から1着ずつ確認していた。始めての休日デートだ。気持ち的にはサンチェス=ドマーニでバチバチに決めて行きたいが、サンチェス=ドマーニはレセプションの時だけにしろと、健斗から釘を刺されている。

「目立たないように……」

 今日はさき以外とは話したくないから、カッコつけるのは封印しよう。

「これくらいなら大丈夫だよな……」

 全く攻めていない。これで顔を隠せば話しかけられることもないだろう。

「あとは……これを見せてあげよう!」

 晃太は整然と並んでいるアクセサリーの中から、花のモチーフがついたブレスレットを手に取った。
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