二人で恋を始めませんか?
「茉莉花に伝えたいことがある」
「え、どうしたの? 急に」
真剣な表情の優樹に、何ごとかと茉莉花は不安になった。
「茉莉花、今まで本当にありがとう」
「優くん? いったい、なにを……」
まるで別れ話のような優樹の口調に、茉莉花は顔をこわばらせる。
「関西に転勤が決まった時、茉莉花には申し訳なさでいっぱいだった。寂しくて悲しい思いをさせてしまう、それが辛くて耐え難かったし、俺自身も茉莉花に会えない日々を想像しただけで胸が張り裂けそうだった。だけど茉莉花は、笑顔で俺を送り出してくれた。離れていても、いつも明るく笑っていてくれた。寂しい夜もたくさんあっただろう? 俺に愛想を尽かしたり、別れを切り出されてもおかしくなかったのに、茉莉花はずっと俺を信じてくれた」
そんなこと、と茉莉花はたまらず首を振る。
「優くんに愛想を尽かしたりなんかしない。別れようなんて、ただの一度も思ったことない」
「茉莉花……」
優樹は胸に迫る切なさをグッと堪えて言葉を続けた。
「ありがとう。茉莉花の優しさと強さに、俺がどんなに力をもらえたか。心の奥底から想いが込み上げてきたんだ、茉莉花を必ず幸せにすると。その為ならどんなことでもやり遂げてみせると。茉莉花、俺は4月から本社に戻ることになった。帰るよ、茉莉花のもとに」
茉莉花がハッと息を呑む。
大きな瞳がみるみるうちに潤み、大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちた。
「……本当に?」
「ああ、本当だ」
「優くんが、帰って来てくれるの?」
「そうだ。ずっと茉莉花のそばにいる。もう二度と離れない」
「嬉しい……。どうしよう、嬉しくて涙が止まらない」
「どれだけ泣いてもいい。俺の腕の中でなら」
そう言って抱き寄せられた優樹の胸で、茉莉花は声を上げて泣き続ける。
「優くん、本当はずっとずっと一緒にいたかった」
「ああ、俺もだ」
「真夜中にふっと目が覚めて、優くんが隣にいなくて寂しかった」
「うん、俺もそうだった」
「だからもう二度と離れたくない。これからはずっと離れない」
「そうだな。俺ももう二度と茉莉花と離れるなんて出来ない」
茉莉花は顔を上げると、涙を堪えて優樹を見つめた。
「優くん、私とこれから先もずっと一緒にいてください」
優樹は優しく目を細めて頷く。
「もちろんだ。ずっと茉莉花のそばにいて、必ず茉莉花を幸せにしてみせる」
「ありがとう、優くん」
ギュッと抱きつく茉莉花を、優樹も強く抱きしめた。
「クリスマスイブに、素敵な奇跡が起きたみたい。サンタさん、ありがとう」
呟く茉莉花に、ふっと笑みをこぼし、優樹は茉莉花の髪をなでる。
「茉莉花、クリスマスプレゼントもらってもいい?」
「え?」
「茉莉花がほしい」
「……私も」
恥ずかしそうに頬をピンクに染める茉莉花にチュッとキスをしてから、優樹は茉莉花を抱き上げて寝室へと向かった。
「え、どうしたの? 急に」
真剣な表情の優樹に、何ごとかと茉莉花は不安になった。
「茉莉花、今まで本当にありがとう」
「優くん? いったい、なにを……」
まるで別れ話のような優樹の口調に、茉莉花は顔をこわばらせる。
「関西に転勤が決まった時、茉莉花には申し訳なさでいっぱいだった。寂しくて悲しい思いをさせてしまう、それが辛くて耐え難かったし、俺自身も茉莉花に会えない日々を想像しただけで胸が張り裂けそうだった。だけど茉莉花は、笑顔で俺を送り出してくれた。離れていても、いつも明るく笑っていてくれた。寂しい夜もたくさんあっただろう? 俺に愛想を尽かしたり、別れを切り出されてもおかしくなかったのに、茉莉花はずっと俺を信じてくれた」
そんなこと、と茉莉花はたまらず首を振る。
「優くんに愛想を尽かしたりなんかしない。別れようなんて、ただの一度も思ったことない」
「茉莉花……」
優樹は胸に迫る切なさをグッと堪えて言葉を続けた。
「ありがとう。茉莉花の優しさと強さに、俺がどんなに力をもらえたか。心の奥底から想いが込み上げてきたんだ、茉莉花を必ず幸せにすると。その為ならどんなことでもやり遂げてみせると。茉莉花、俺は4月から本社に戻ることになった。帰るよ、茉莉花のもとに」
茉莉花がハッと息を呑む。
大きな瞳がみるみるうちに潤み、大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちた。
「……本当に?」
「ああ、本当だ」
「優くんが、帰って来てくれるの?」
「そうだ。ずっと茉莉花のそばにいる。もう二度と離れない」
「嬉しい……。どうしよう、嬉しくて涙が止まらない」
「どれだけ泣いてもいい。俺の腕の中でなら」
そう言って抱き寄せられた優樹の胸で、茉莉花は声を上げて泣き続ける。
「優くん、本当はずっとずっと一緒にいたかった」
「ああ、俺もだ」
「真夜中にふっと目が覚めて、優くんが隣にいなくて寂しかった」
「うん、俺もそうだった」
「だからもう二度と離れたくない。これからはずっと離れない」
「そうだな。俺ももう二度と茉莉花と離れるなんて出来ない」
茉莉花は顔を上げると、涙を堪えて優樹を見つめた。
「優くん、私とこれから先もずっと一緒にいてください」
優樹は優しく目を細めて頷く。
「もちろんだ。ずっと茉莉花のそばにいて、必ず茉莉花を幸せにしてみせる」
「ありがとう、優くん」
ギュッと抱きつく茉莉花を、優樹も強く抱きしめた。
「クリスマスイブに、素敵な奇跡が起きたみたい。サンタさん、ありがとう」
呟く茉莉花に、ふっと笑みをこぼし、優樹は茉莉花の髪をなでる。
「茉莉花、クリスマスプレゼントもらってもいい?」
「え?」
「茉莉花がほしい」
「……私も」
恥ずかしそうに頬をピンクに染める茉莉花にチュッとキスをしてから、優樹は茉莉花を抱き上げて寝室へと向かった。