二人で恋を始めませんか?
「清水さん、乾さん」

広い会場で、笑顔で写真を撮っている二人に近づく。

「部長! すみません、受付は?」
「全員揃ったから、もう大丈夫だ。ありがとう。二人もこのままパーティーを楽しんで」
「分かりました。ありがとうございます」

そう言って微笑む茉莉花がいじらしく、抱きしめて守ってやりたくなった。

「茉莉花ー、お料理取りに行こ」
「うん! あ、沙和ちゃん。お酒ももらおうか」
「もちろんよー」

楽しそうに笑いながらビュッフェカウンターに向かう背中を見送る。

「優樹、同期みんなで写真撮るぞ」
「ああ、今行く」

呼ばれて返事をしつつ、茉莉花の様子を気にしてしまう。

結局そのあとも、常にちらちらと茉莉花に目をやっていた。
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