私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
一緒に住み始めるまでは時々
このマンションに来て掃除をしたり
料理を作ってくれたりしていた。

ある日、給料が出たら中古のミシンを
買っていいかと聞いてきたので、
幸のお金なんだから好きな物を買って
いいんだというと、でもふたりの
お金だもんと言って口をとがらせていた
幸はどこまでも可愛すぎる。

ミシンを買って幸はマンションの
カーテンやクッションカバーや
不揃いだったダイニングチェアーを
すっぽり被せるカバーまで作った。

今ではこのマンションは幸の手作りの
物でセンス良く飾られていて新婚さんの
住むマンションの様になっている。

その内、俺の開襟シャツや自分の服まで
楽しんで作るようになっていった。

そんな風に幸はユキとの生活を楽しんでいる

それはユキも嬉しい限りだ。

ユキの夢を応援してユキが弁護士になるのが
幸の夢でもあるのだと可愛い事を
言ってくれる。

幸は控えめで直ぐに自分さえ我慢すればいい
と思ってしまう性格なので、いつも嫌な事を
押し付けられている。

今のホテルのレストランでもきっと
そんな目に合っているのだと思うのだが、
幸は楽しいと言ってユキの心配し過ぎだと
言って笑っている。

幸の明るく笑う笑顔が大好きだ。

それだけでユキは毎日癒されている。
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