私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
ユキが帰ってこなくなって1年が過ぎた。

モデルという職業を選択したことで幸の
周囲の環境は大きく変わっていった。

先日の乗馬クラブでの三崎のように
スポンサーの食事会に連れ出されてファン
だからと言う事で知らない人を紹介されたり
個人的に誘われたりすることも多い。

そういう事が苦手でうまくできない幸を
いつも貝原がサポートしてくれて、
上手に躱してくれるのだ。

なのに三崎の時にはまるで積極的に
動いているようで何か思惑があるのか
わからないが、貝原を信用している幸は
三崎なら安心だと思っているのかも
しれないと深くは突っ込まないでいた。

そして、これだけ顔を世間にさらしても
ユキを見つけることはできなかった。

ユキが幸を捨てることは考えられなかった。

この頃になると一法律事務所から捜査には
これ以上お金をかけられないという
連絡が来た。

幸は自分でお金は出すので興信所には
引き続き捜査をお願いしてもらった。

伊藤先生は幸がモデルをしている理由が
わかっていたので、時々連絡をくれて
幸の事を心配してくれた。

幸にはユキを探すことで相談できるのは
伊藤先生しかいなかった。

”青い瞳のビーナス“という名前も売れている

でもユキは見つからないのだ、幸は毎日
不安とユキが恋しい気持ちと闘いながら
仕事をこなしていた。
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