私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
そのうちに山梨が幸から預かったと
言って書類鞄いっぱいの大事な
書類を持ってきた。

山梨は幸からの伝言だと言って
記憶が戻ったのは分かっている事
ユキが今一緒に暮らしている人を選ぶなら
その人と幸せになって欲しい事でも
伊藤先生にはちゃんと会いに行って
今後どうするか話し合ってほしいと
伊藤先生はユキの事本当に親身になって
心配してくれているのだとい言う言付けを
もってきてくれた。

その村で彼女と暮らすにしても、
伊藤先生の好意でユキはまだ
一法律事務所の弁護士なのだからと
言っていたと聞いた。

幸はもうあのマンションを
引き払ったそうだ。

だから、ユキのいるものを取りに来て
ほしいと鍵まで山梨に預けていた。

なぜか幸に突き放されたように感じて俺は
身体から熱が一気になくなっていく様で
身体全体が冷たくなっていった。

後で話せばわかってくれるなんて調子の
良い事を考えていた俺は奈落の底に
突き落とされたようだった。

裕美は片時もそばから離れず、
山梨の話も横で聞いていた。

だからユキの記憶が戻ったこと
弁護士で刈谷宣之でもうすぐ28歳に
なる事もわかったはずだ。

とりあえず至急務めていた弁護士事務所に
行ってこなければならないから東京に
行ってくると言った。

裕美は絶対に帰って来てとケンが帰って
こなければ私は生きていけないから
死んでしまうと言って縋った。

必ず帰るから3日間我慢してほしいと
裕美を説得して納得させるのに大変だった。
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