私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
ユキは1年先に退所して幸を迎える
準備を始めた。

大学は日本最高峰の大学の法学部に
合格した。

学費は奨学金制度を利用して
大学に通った。

ユキは弁護士を目指していたのだ。

大学在学中に予備試験を受け4年生には
司法試験に合格するのだと決めていた。

そして幸と結婚するのがユキの夢なのだ。

なぜ弁護士になりたいのかとよく聞かれるが、
何かあった時に幸を守れるから、お世話に
なった施設には理不尽にも親だというだけで
ある程度の歳になると働かせる為に引き取り
に来るくずの親もいたが、施設の職員も
何もできなかった。

その子は泣いて行きたくないと言ったが、
結局親に引きずられるようにして
連れていかれた。

その子は、親に売春をさせられてそんな
自分が嫌になったと言って
首をつって自殺した。

大人は誰も助けてはくれなかったのだ。

それがユキには悔しかった。

とてもやさしいお姉さんだったその女の子の
死はユキや幸そして職員の先生方にも
衝撃だった。

みんな自分の力の無さに打ちひしがれていた
< 7 / 125 >

この作品をシェア

pagetop