鉄の女社長は離婚したいのに人たらし御曹司に溺愛される
『可愛い甥っ子と後継争いなんてまっぴらだ。兄さんも息子に任せたいと思っていたはずさ。昴くんならなにも心配ない。なにかあれば相談にのるよ。頑張れ』
そう言って肩を叩いて励ましてくれた叔父には深く感謝している。
その時に感じた責任と、父の代よりもっと社を大きくしてみせるという野望は変わらず今も胸にあった。
ミーティングテーブルの席を立ち、執務机に戻ろうとするとノックの音がしてドアが開いた。
「コーヒーカップ、お下げします」
トレーを手にしているオフィススーツ姿の女性は三十歳の秘書だ。
「あれ? まだ退勤していなかったのか。保育園のお迎え時間になるよ。片づけはてきとうにやっておくから早く上がって」
彼女から三歳のひとり息子の話をよく聞いているので心配した。
「あと十分くらいは大丈夫ですよ。こちらを片づけてからお先に失礼します」
「ありがとう、すまないな。お礼にこれをもらってくれる?」
机の引き出しを開けて彼女に渡したのは、箱に入ったミニカーだ。
午後はファミリー向けのモデルルームを視察した。その際にインテリア会社の営業スタッフからもらったものなのだが、おもちゃ会社とのコラボ商品で限定ものらしい。
秘書の顔がパッと輝いた。
「ありがとうございます! うちの子、絶対に喜びます。主人もミニカー大好きで集めてるので取られないようにしないと」
「ご主人の分ももらえばよかったな」
そう言うと、ふたり分のコーヒーカップをトレーにのせた秘書が笑いながら退室した。
そう言って肩を叩いて励ましてくれた叔父には深く感謝している。
その時に感じた責任と、父の代よりもっと社を大きくしてみせるという野望は変わらず今も胸にあった。
ミーティングテーブルの席を立ち、執務机に戻ろうとするとノックの音がしてドアが開いた。
「コーヒーカップ、お下げします」
トレーを手にしているオフィススーツ姿の女性は三十歳の秘書だ。
「あれ? まだ退勤していなかったのか。保育園のお迎え時間になるよ。片づけはてきとうにやっておくから早く上がって」
彼女から三歳のひとり息子の話をよく聞いているので心配した。
「あと十分くらいは大丈夫ですよ。こちらを片づけてからお先に失礼します」
「ありがとう、すまないな。お礼にこれをもらってくれる?」
机の引き出しを開けて彼女に渡したのは、箱に入ったミニカーだ。
午後はファミリー向けのモデルルームを視察した。その際にインテリア会社の営業スタッフからもらったものなのだが、おもちゃ会社とのコラボ商品で限定ものらしい。
秘書の顔がパッと輝いた。
「ありがとうございます! うちの子、絶対に喜びます。主人もミニカー大好きで集めてるので取られないようにしないと」
「ご主人の分ももらえばよかったな」
そう言うと、ふたり分のコーヒーカップをトレーにのせた秘書が笑いながら退室した。