酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
投票が終わり、狩野と報道部の社員たちは票数を数えるため、会議室を退室した。

その瞬間、部屋の緊張感がふっと和らいだ。

奈緒は深く息を吐き、少しだけ肩の力を抜いた。

自分のことを信じていた。

絶対、大丈夫だと。

心の中で何度も繰り返す。

それから自然と、瀬戸や川合、そしてあの交番での出来事が思い浮かんだ。

出会いは決して良いものではなかった。

でも、あの人たちと関わったことで、奈緒の心は確かに動いている。

そして、何よりも、記者として、人として、必ず自分にできることを証明しなければならない。

その決意が胸の奥で静かに燃え上がっていた。
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