酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
足りなかったのは、私
奈緒は、電車の座席に静かに腰を下ろしていた。
平日の昼間の時間帯。
乗客はまばらで、車内はいつもよりも静かだった。
流れる窓の外を見つめながら、ときおり溢れる雫をハンカチでそっとぬぐう。
嗚咽が漏れそうになるのをこらえて、何度も深呼吸を繰り返した。
落ち着け。誰も見ていない、大丈夫。そう自分に言い聞かせるように。
プレゼンと瀬戸さんは、直接は関係ない。
そんなことはわかっている。
でも──。
あれだけ準備して、あれだけ努力したのに、叶わなかった。
その事実が、自分には彼に会う資格なんてないと、なぜか思わせた。
記者として、取材者として、一歩も踏み込めなかった。
できなかった自分は、みっともない。
そんな自己否定が、頭の中を何度も駆け巡った。
なにをしても、足りなかった気がする。
あのプレゼンも、私自身も。
足りない。
届かない。
涙がまた頬をつたうのを、奈緒はもう止めることができなかった。
平日の昼間の時間帯。
乗客はまばらで、車内はいつもよりも静かだった。
流れる窓の外を見つめながら、ときおり溢れる雫をハンカチでそっとぬぐう。
嗚咽が漏れそうになるのをこらえて、何度も深呼吸を繰り返した。
落ち着け。誰も見ていない、大丈夫。そう自分に言い聞かせるように。
プレゼンと瀬戸さんは、直接は関係ない。
そんなことはわかっている。
でも──。
あれだけ準備して、あれだけ努力したのに、叶わなかった。
その事実が、自分には彼に会う資格なんてないと、なぜか思わせた。
記者として、取材者として、一歩も踏み込めなかった。
できなかった自分は、みっともない。
そんな自己否定が、頭の中を何度も駆け巡った。
なにをしても、足りなかった気がする。
あのプレゼンも、私自身も。
足りない。
届かない。
涙がまた頬をつたうのを、奈緒はもう止めることができなかった。