魔法使い時々王子
アリスは、エレオノーラ主催のお茶会に招かれていた。
ルーナと共に、招待状に記されていた部屋へ向かう。
だが、扉を開けた瞬間、アリスは違和感を覚えた。
――誰も、いない。
テーブルには茶器も菓子もなく、給仕の姿すら見当たらない。
お茶会の準備がされている気配は、どこにもなかった。
アリスとルーナは、思わず顔を見合わせる。
「……おかしいですね」
ルーナは静かにそう言うと、状況を確認するため、部屋を出ようとした。
エレオノーラの側近に尋ねれば、すぐに分かるはずだった。
その時だった。
廊下の向こう、別の部屋の扉が開き、談笑とともに人々が姿を現す。
中心にいたのは、エレオノーラだった。
アリスが息を呑む間もなく、ニーナの取り巻きたちが一斉にこちらを見た。
「まあ、アリス様。どうしていらっしゃらなかったのですか?」
白々しい声。
まるで、本当に心配しているかのような口ぶりだった。
エレオノーラはアリスの顔を見て、すぐに何かを察したように目を細める。
一方で、ニーナは事情が分からないまま、困ったようにアリスを見つめていた。
言葉が出てこないアリスの代わりに、ルーナが一歩前に出る。
「申し訳ございません、エレオノーラ様。
私が時間を間違えてお伝えしておりました」
深く頭を下げるその姿に、アリスははっとする。
「ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした」
エレオノーラは一瞬、ルーナを見つめ――
それから、何も言わずに静かに頷いた。
こうして、アリスとルーナはその場を後にした。
ルーナと共に、招待状に記されていた部屋へ向かう。
だが、扉を開けた瞬間、アリスは違和感を覚えた。
――誰も、いない。
テーブルには茶器も菓子もなく、給仕の姿すら見当たらない。
お茶会の準備がされている気配は、どこにもなかった。
アリスとルーナは、思わず顔を見合わせる。
「……おかしいですね」
ルーナは静かにそう言うと、状況を確認するため、部屋を出ようとした。
エレオノーラの側近に尋ねれば、すぐに分かるはずだった。
その時だった。
廊下の向こう、別の部屋の扉が開き、談笑とともに人々が姿を現す。
中心にいたのは、エレオノーラだった。
アリスが息を呑む間もなく、ニーナの取り巻きたちが一斉にこちらを見た。
「まあ、アリス様。どうしていらっしゃらなかったのですか?」
白々しい声。
まるで、本当に心配しているかのような口ぶりだった。
エレオノーラはアリスの顔を見て、すぐに何かを察したように目を細める。
一方で、ニーナは事情が分からないまま、困ったようにアリスを見つめていた。
言葉が出てこないアリスの代わりに、ルーナが一歩前に出る。
「申し訳ございません、エレオノーラ様。
私が時間を間違えてお伝えしておりました」
深く頭を下げるその姿に、アリスははっとする。
「ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした」
エレオノーラは一瞬、ルーナを見つめ――
それから、何も言わずに静かに頷いた。
こうして、アリスとルーナはその場を後にした。