魔法使い時々王子
アリスは思わず微笑む。

「アリス様も、リト様ととても親しくされているようで驚きましたが……」

「とても嬉しく思っております」

その言葉に、アリスは少し照れたように笑った。

「この国に来て、初めてできた友達のような存在なんです」

ノエルは静かに頷いた。

「それはきっと、リト様にとっても同じでしょう。アリス様もこの国に来たばかりで、何かとご不便があるかと思います」

そう言って、ノエルは優しく微笑む。

「私でよろしければ、お力になります。どうぞ、なんなりとお申し付けください」

その言葉に、アリスは胸の奥がふっと軽くなるのを感じた。

――心強い。

ほんわかとした雰囲気のノエル。

だが、先ほどの会話や振る舞いから分かる。

この人は、ただ穏やかなだけの人ではない。

物事をよく見ていて、頭の回転も速い。

柔らかな空気の裏に、確かな聡明さを感じた。
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