魔法使い時々王子
舞踏会当日ーー
シドは仮面の騎士、ロザリアは吸血鬼の仮装を纏い、舞踏会の会場へと足を踏み入れた。
煌びやかな灯りに照らされたホールには、様々な仮装をした貴族たちが集い、ざわめきと音楽が混ざり合っている。
その中でも、ロザリアの姿はひときわ目を引いた。
深紅を帯びた黒のドレス。静かに揺れるマント。
まるで“本物”のような気配に、周囲の視線が自然と集まる。
「お久しぶりでございます、ロザリア様」
挨拶に訪れる者たちに、ロザリアは優雅に応じていく。
その一歩後ろで、シドもまた仮面の奥に表情を隠しながら、淡々と礼を返した。
(……アリスは)
視線が、無意識に人の波をなぞる。
探している自分に気づき、シドはわずかに目を伏せた。
(……今は、仕事だ)
意識を切り替えるように、軽く息を吐く。
その頃——
支度を終えたアリスは、ルーナと共に会場へと向かっていた。
扉の向こうからは、賑やかな音楽と人々の気配が漏れ聞こえてくる。
一歩足を踏み入れれば、そこはもう非日常の世界だ。
黒のドレスに大きな帽子。手には箒。
魔女の装いに身を包んだアリスは、ほんの少しだけ胸の高鳴りを感じていた。
(……なんだか、いつもと違う夜ね)
そう思いながらホールへと入ると、すでに到着していたセオの姿が目に入る。
アリスはまっすぐその隣へと歩み寄った。
シドは仮面の騎士、ロザリアは吸血鬼の仮装を纏い、舞踏会の会場へと足を踏み入れた。
煌びやかな灯りに照らされたホールには、様々な仮装をした貴族たちが集い、ざわめきと音楽が混ざり合っている。
その中でも、ロザリアの姿はひときわ目を引いた。
深紅を帯びた黒のドレス。静かに揺れるマント。
まるで“本物”のような気配に、周囲の視線が自然と集まる。
「お久しぶりでございます、ロザリア様」
挨拶に訪れる者たちに、ロザリアは優雅に応じていく。
その一歩後ろで、シドもまた仮面の奥に表情を隠しながら、淡々と礼を返した。
(……アリスは)
視線が、無意識に人の波をなぞる。
探している自分に気づき、シドはわずかに目を伏せた。
(……今は、仕事だ)
意識を切り替えるように、軽く息を吐く。
その頃——
支度を終えたアリスは、ルーナと共に会場へと向かっていた。
扉の向こうからは、賑やかな音楽と人々の気配が漏れ聞こえてくる。
一歩足を踏み入れれば、そこはもう非日常の世界だ。
黒のドレスに大きな帽子。手には箒。
魔女の装いに身を包んだアリスは、ほんの少しだけ胸の高鳴りを感じていた。
(……なんだか、いつもと違う夜ね)
そう思いながらホールへと入ると、すでに到着していたセオの姿が目に入る。
アリスはまっすぐその隣へと歩み寄った。